Kinda Dukish (かいんだ・でゅ~きっしゅ)

「デューク・エリントンの世界」別館。エリントンに関することしか書いてません。

エリントン研究者-野口久光

ブログ再開。 『New Orleans Suite』(「ニューオリンズ組曲」)を聴きなおそう。

さて、ぼちぼち再開しましょうか。 New Orleans Suite アーティスト:Ellington, Duke 発売日: 2000/03/13 メディア: CD ザヴィヌルと村上春樹さんのまとめもなんとか終わりました。 長いこと To Do リストに挙がっていたこの2人がなんとかまとまったので、…

武満徹も生で聴いた、アリス・バブスの Second Sacred Concert の完成度。

晩年のエリントンのライフ・ワークとなった「Sacred Concert」。今回はその第2期です。武満徹も留学中に生で聴いたこのプログラム、アリス・バブスの参加もあって、実に聴き応えのある作品なんです。

ベン・ウェブスター、ジミー・ジョーンズ、コールマン・ホーキンス。

さて、今回はストレイホーンと並んで『My People』のピアノ、指揮を担当したジミー・ジョーンズの1枚について。偶然なことに、『My People』の近くに紹介文があったので引いておきます。 & Associates アーティスト: Ben Webster 出版社/メーカー: Imports …

『My People』について、少しだけ。ザヴィヌルとエリントン。

先日の『Sacred Concert』に続いて評価が難しい1枚です。そして、その音楽よりも文化的な影響が大きいところも同じ。そして、ザヴィヌルとの関係を考える上で重要な1枚です。

「アナタヲ・アイスル」なエリントン70歳記念コンサート。

エリントン、70歳のバースデイ・コンサート。ただ、雰囲気は祝祭というよりも「お父さん、いつもありがとう」なホームパーティです。ホッジスもまだ健在です。

『極東組曲』、この素晴らしき傑作を。

とうとうこの1枚を紹介する日がやってきました。 といっても、野口氏の紹介文に乗っかる形なので、ほんのさわりだけですが。 FAR EAST SUITE アーティスト: DUKE ELLINGTON 出版社/メーカー: RCA 発売日: 2016/07/22 メディア: CD この商品を含むブログを見…

コロンビアのエリントン黄金時代 1927-1940、Vol.2。

今回も野口久光氏の紹介記事の紹介で、1927-1940の続き。 ただ、今回紹介するLPはCDでも再発されてないみたいなんですよね。わたしの好みとしては、Volume One よりもVolume Two の方が好きなのですが。 エリントンの黄金時代 デューク・エリントン楽団 (Cl…

1927-1940、コロンビアのエリントン黄金時代

エリントンの黄金時代のベスト盤、野口久光氏のディスク評です。コロンビア、1927-1940。このLP、amazonでも買えます。

ミンガスのピアノ、その真価は?

今回はエリントンから少し離れますが…重度のEllington Lover、ミンガスのピアノ・ソロ作品についてです。 野口久光氏のレコード評から。 Mingus Plays Piano アーティスト: Charles Mingus 出版社/メーカー: Grp Records 発売日: 1997/03/25 メディア: CD 購…

サッチモ/エリントン・セッションの文献学的整理と、チル・アウトとしての「Azalea」の素晴らしさ。

サッチモとエリントンのセッションについては、やはり野口久光氏のコメントを前に紹介しました。今回はその続きです。 サッチモ=エリントンに再会 ルイ・アームストロング、デューク・エリントン(Roulette) The Great Reunion [12 inch Analog] アーティ…

You Better Know It! ユニークでアーシーなニーナのエリントンカバー。

ニーナ・シモンのエリントン・カバー集。ボーカル パワフル、ピアノはユニーク、LPジャケット魔除けの飾り…と完璧な作品。選曲がアーシーかつマニアックな1枚です。

エリントンのラウンジ・ミュージック、『Afro-Bossa』。

結論から先に述べよう。 『Afro-Bossa』は、曲の斬新さにオケの演奏力が追いついていない。 演奏者の解釈がこの時点では不十分とでもいおうか、残念な完成度となっている。 だが、それこそがエリントンの狙いだったのかもしれない。 いつものように、野口久…

62年夏の3部作の嚆矢。『Duke Ellington Meets Coleman Hawkins』(野口久光氏)

62年夏の3部作の嚆矢。 続く2枚があまりに有名すぎてあまり話題に上らないが、これも悪くない1枚。 デューク・エリントン・ミーツ・コールマン・ホーキンス アーティスト: デューク・エリントン,コールマン・ホーキンス 出版社/メーカー: ユニバーサル ミ…

「ピアニスト、エリントンの全貌をみせる待望の逸品」(『Money Jungle』野口久光氏紹介文)

「エリントンというとバンドも古いし、ピアニストとしてはあまり頂けないなどというとんでもない説をなす人も少なくなかったが、そういうのは全くジャズ・ファンの風上におけない手合いである。」 …野口氏、お怒りのご様子です。

『Duke Ellington & John Coltrane』紹介。(野口久光氏)

野口久光氏によるリアルタイム・ジャズ名盤紹介シリーズ。 今回は、「エリントンの」というよりも、モダン・ジャズの名盤のこれ。 本館サイトでも、このブログでも何度も言及してきたこの1枚について。 録音は62年9月26日。 Duke Ellington & John Coltrane…

色気の無い「Something To Live For」。(Steve Lacy『Evidence』)

ソロ4作目である本作『Evidence』におけるエリントン。しかし、このカバーの仕方はエリントンの再解釈というか、むしろその魅力を解体しているかのような演奏なのです。

いわゆる黄金時代の初LP盤、『The Indispensable Duke Ellington』(野口久光)

今と変わらず、昔も希少音源への欲望は強かったようで…。音楽ファンがメディアの変遷に翻弄されるのはいつの時代も同じこと。 The Indispensable Duke Ellington 1 & 2 出版社/メーカー: RCA Victor メディア: LP Record この商品を含むブログを見る ザ・ベ…

テキトーな『First Time!』紹介文。(野口久光氏)

エントリのタイトルとおりなのだけど・・・。 First Time: Count Meets the Duke アーティスト: Duke Ellington,Count Basie 出版社/メーカー: Sbme Special Mkts. 発売日: 2008/02/01 メディア: CD 購入: 1人 クリック: 4回 この商品を含むブログ (2件) を…

『サッチモ・ミーツ・デューク!』(61年4月)

野口久光氏の紹介で辿るエリントン・ディスク。 今回はサッチモとエリントンの共演盤。 そういえば、この「サッチモ」という愛称、 いま飛ぶ鳥を落とす勢いの suchmos のバンド名の元ネタである。 Great Summit: The Master Takes アーティスト: Louis Armst…

「エリントン/ストレイホーン問題」はここにも。『サイド・バイ・サイド』(野口久光)

野口久光氏の紹介文はさておき、『Side by Side』は「エリントン/ストレイホーン問題」が潜んでいる作品なのです。

『Ella Sings Ellington Song Book』(後半)エリントンの「ナレーション」も聴きどころ。

前回の続き。「Portrait Of Ella Fitzgerald」では、ストレイホーンがピアノを弾き、エリントンがナレーションを。

「黒人教会歌手」マヘリア・ジャクソン版の『Black, Brown & Beige』。(野口久光氏)

マヘリア・ジャクソン版の『Black, Brown & Beige』。この作品については、2つだけ書いておきたいことがある。

野心作にして問題作、『A Drum Is A Woman』から見えてくるもの。(野口久光評のその先へ)

テレビ史上、初めて「全キャストがアフロ・アメリカンで構成される」生放送の初の「ジャズ活劇」ということで、話題となったこの作品。野心作なのは確かですが、はたして成功作なのでしょうか?

『ニューポート・ジャズ祭のエリントン(56年)』 (野口久光)

野口久光氏による、エリントン・ディスク紹介文。今回は『At Newport '56』。 いちいち紹介する必要もないかもしれないけど、これのことですよ。 当時はどのような形でリリースされ、紹介されたのか。 コンプリート・アット・ニューポート1956+10 アーティス…

『エリントン・コンサート・アレンジ(Masterpieces by Ellington)』(野口 久光 氏)

言わずと知れたコロンビア(Columbia)の名盤。 「コンサート・アレンジ」は邦盤タイトルで、原盤は『Masterpieces by Ellington』。 当初発売時のジャケットはこれ。 Masterpieces By Ellington [12 inch Analog] アーティスト: Duke Ellington 出版社/メー…

ホッジスの乱から生まれた名盤、『Ellington Uptown』『Hi-Fi Ellington Uptown』

『Masterpieces by Ellington』と並んで、50年代初期の名盤として紹介されることの多いこのアルバム、初発・再発の経緯がややこしい。 まずは野口久光氏の発表当時の解説から見ていこう。 Ellington Uptown アーティスト: Duke Ellington 出版社/メーカー: S…

ベニー・グッドマンの「カーネギー・ホール・ジャズ・コンサート」がエリントンに与えた影響

野口久光のエリントン盤紹介、1枚目はなんとベニー・グッドマン。グッドマンのカーネギー・ホール・コンサートは、その後のエリントンに大きな影響を与えたはず、なのです。

『野口久光ベスト・ジャズ (1) 1953-1969』をたどる。

エリントンは日本でどう紹介されてきたのか。 管理人の世代だと、まず連想するのがまず瀬川昌久氏であり、ついで加藤総夫氏だが、その瀬川昌久氏の師匠にあたるのが野口久光氏だ。 野口氏の世代はエリントンの新譜を同時代人として聴いた世代であり、そのレ…

野口久光氏によるエリントン追悼文。

野口久光氏は、瀬川昌久氏の一回り上の世代であり、エリントンを同時代の音楽として聴いてきた人間である。瀬川昌久氏と並ぶエリントン紹介者として、日本のエリントン受容史を考える上で重要な存在だ(ちなみに、瀬川昌久氏はマイルスと同じ世代)。 この追…