Kinda Dukish (かいんだ・でゅ~きっしゅ)

「デューク・エリントンの世界」別館。エリントンに関することしか書いてません。

阿部克自インタビュー。『季刊ジャズ批評44号(昭和58年 1983 No.1)』

ご無沙汰しております。

部屋の整理にあたり、また面白い本を発掘しましたので、その内容を引いておきましょう。エリントン、エリントニアンに関するところだけです。

  

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季刊ジャズ批評44号(昭和58年 1983 No.1)

特集 黒人雑学事典

 

【対談】いま ハーレムは

阿部克自 72年だったかな、ハリー・カーネイの家に行ったのは、セントラル・パーク近くのハーレムだったと思う。エリントンで頭に描く、ハーレムっていう形、いまだに小さな地域でも残っていますね。

水田寿一 様変わりはしたけど残っていますね。エリントンが住んでいた高台の方などはね。

( 中略 )

阿部 …ところで水田さんはクラーク・テリーと親しいんですよね。

水田 あれは'76年にニューヨークに行ってたときに、ハーレムの目抜き通りの四つ角に陣どって、ジャズ・モービルの演奏があったのね。トラックに楽器や演奏者が全部乗っかって、演奏するわけね。そのときクラーク・テリーが演っていて、テープを録ったり、写真を写したり、それ以来、来日すれば会いに行ったり、文通したりという程度ですが。

阿部 ニューポートJFの最中にね、クラーク・テリーニューヨーク大学で、子供のためのジャズというのをやったことがある。会場は全部子供。象が出てきたとかいうおとぎ噺と演奏を交えたり、最後はジャズで会場を歩いて。子供たちは正直だからおとぎ噺の中に入っちゃって、大人のコンサートではあり得ない、いい雰囲気だった。

水田 すてきだねー。

阿部 彼は学者ですよ。詩を詠んでもうまいし。

水田 特に黒人の場合、子供には目がないというか、子供を連れてゆくとめちゃくちゃに喜こんで(原文ママ)くれますね。

ーーそういう暖かい話のところで終わりましょう。

 

 

はい。

うーん、正直、なんか食い足りなさを感じますね。「黒人雑学事典」というタイトルなのに、エリントン/エリントニアンに関する叙述がこれだけ、というのも…。

これが83年という時代の限界なのか。

対談のひとり、阿部克自氏が撮影された写真も掲載されているので、引いておきます。

なんといっても、クラーク・テリーの1枚がいいです。

 

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クラーク・テリー

 

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unknown Jazz drummer

 

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Lionel Hampton

 

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Max Roach

 

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Roy Haynes

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オセロ・モリノー

 

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マーヴァ・ジェシー

 

 

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NY POLIS

 

ああ…これに加えて、

この号には当時の「来日したブルース/R&Bアーチスト」の、

大熊一実氏の写真もあるのですが、それはまたの機会に。