Kinda Dukish (かいんだ・でゅ~きっしゅ)

「デューク・エリントンの世界」別館。エリントンに関することしか書いてません。

サイモン・ラトル来日。(エリントンータケミツーラトル)

ずいぶんご無沙汰です。 エリントンを聴くたび、エリントンについて書かなくちゃなあ、とは思うものの、その気持ちがストレスとなってなかなか筆が進まない。そんなこんなでこのブログも休業状態。 まあ、書けることを、少しずつでも書いていこうかと……文字…

渋谷毅『エッセンシャル・エリントン』の「対訳」ライブ・レポート(JAZZNIN 記事から)

その昔、『JazzNin(ジャズ人)』という雑誌がありました。 完全日本語-英語のバイリンガル・ジャズマガジンで、隔月発行。 今回は、この雑誌に掲載された渋谷毅さんの『エッセンシャル・エリントン』ライブレポです。

ブログ再開。 『New Orleans Suite』(「ニューオリンズ組曲」)を聴きなおそう。

さて、ぼちぼち再開しましょうか。 New Orleans Suite アーティスト:Ellington, Duke 発売日: 2000/03/13 メディア: CD ザヴィヌルと村上春樹さんのまとめもなんとか終わりました。 長いこと To Do リストに挙がっていたこの2人がなんとかまとまったので、…

【BONUS TRACK】 ひたむきなピアニスト、佐山雅弘。-村上春樹(6)

ハルキさんとエリントンについての補足。 今回はボーナストラックです。 先日、ようやくハルキさんとエリントンが終わったところですが、そういえば、ハルキさんの音楽に関するエッセイの中に、佐山雅弘さんについて書いているものがあったことを思い出しま…

『国境の南、太陽の西』は、エリントン曲のライナーノーツ。 ー村上春樹(5)

ハルキさんとエリントンについて、いよいよ最終回です。 気づいたら4回も続けてたんですね。 1回で終わるかな、と思って書き始めたのですが。 先日、村上主義者の長い付き合いのある友人からメールをもらいました。 「エリントンとハルキさんの一連の記事…

文化人になりたいなら、ミュージシャンは本を書け!? 小澤・村上対談から脱線の回。 ー村上春樹 - エリントン(4)

こんにちは。 前回は、書かなくていいことを書いてしまったのかもしれません。 あんな記事を書いたのは、管理人が村上春樹さんを「愛するがゆえ」の、音楽(特にエリントン)について書く村上春樹さんへの苦情のようなもの。 今回は、そのフォローを兼ねての…

ハルキさんがジャズを語る言葉は、ロラン・バルトの言葉の結晶だ。  村上春樹 talks about エリントン (3)

前回の続き。 若い頃にジャズ喫茶を経営していたくらいのジャズ好きの村上春樹さんは、随筆などの小説以外の分野でも音楽について語られます。 中でも、和田誠さんとコンビを組んだ『ポートレイト・イン・ジャズ』は、短いながらも核心をついた文章群で、そ…

エリントンは、「余白のある音楽家」?(『雑文集』から。 村上春樹 talks about エリントン。(2))

前回に続き、村上春樹さんとエリントンについて。 今回は『雑文集』から2つほど。このエッセイ集、いいですよ。

H君の死に寄せて。

さよならのあとで 作者:ヘンリー・スコット・ホランド 発売日: 2012/01/27 メディア: 単行本(ソフトカバー) 大学時代の1年下の後輩、H君が亡くなった。 享年41歳、死因は脳炎だそうだ。 H君はベーシストだった。 高校まではエレベを弾いていたが大学から…

村上春樹 talks about エリントン。(1) または「so far, so good」。

もっと早く書くべき内容でした。 村上春樹さん、結構エリントンについて言及してるし、エリントン研究における重要文献に関係したりしてるんです。 そういえば、『ポートレイト・イン・ジャズ』の単行本(ハードカバー)はエリントンが表紙だし、『意味がな…

「Prelude to A Kiss」、秋に歌うビリー・ホリデイ。

ビリー・ホリデイの音楽には、「秋の時代」があります。 そして主にこの時代の録音を集めた『Lady in Autumn』に、エリントン・ナンバーの「Prelude To A Kiss」と「Do Nothin' Till You Hear From Me」が収められてます。

『ジャズ詩大全(1)』 前回の補足です。

前回、「Don't Get Around Much Anymore」について、『ジャズ詩大全(1)』を参考にして歌詞の面から書きました。 今回はその補足。 「Don't Get Around Much Anymore」(Never No Lament)は、作曲はもちろんエリントンですが、これに歌詞をつけたのがボブ…

「Don't get around much anymore」は、エリントンのファッツへのオマージュ、ですよね?(『ジャズ詩大全』から)

「Don't get around much anymore」は、エリントンのファッツの「Ain't Misbehavin'」へのオマージュでしょ? という話です。あと、『ジャズ詩大全』、勉強になりますよ、という話。

『ジャズ詩大全』、面白いですよ。

ご無沙汰しております。 気づいてみると、最後に投稿した記事は6月のSpotify の MASADA の記事ですか。 ……3ヶ月も前!? いや、だらだらしてたわけじゃないんですけど、この間は公私ともにバタバタしておりまして。。。 しかし、もちろんエリントン研究を怠…

ジョン・ゾーンのMASADA、Spotifyで全部聴けるんです。

ちょっと興奮状態で書いてます。 ジョン・ゾーンのMASADA、いつから Spotify 解禁になったんですか! 1から10まで、全部聴けるじゃないですか! 76年代生まれの人間にとって、「ジョン・ゾーン」は大きな存在だ。 ジャズ全盛期のフリー・ジャズの文脈、また…

【追悼】柴田浩一氏

コロナ禍でジャズ・ミュージシャンの訃報が続きます。 ウォレス・ルーニー、リー・コニッツ、バッキー・ピザレリ、エリス・マルサリス。 マッコイ・タイナー……は新型コロナとは関係ないようですが、ハル・ウィルナーの死には衝撃を受けました。エリントン・…

droloの特長と、サックス・エフェクトをかける際の重要事項。ーARAKI Shin 氏に訊く、ドローロ(drolo)の可能性。(2)

サキソフォン奏者ARAKI Shin氏へのインタビュー後半。今回は、いよいよ drolo / エフェクトの具体的な話です。 サックスにエフェクトを使う場合の基本にして重要な考え方についても。

サックス・エフェクトの新たな地平。ーARAKI Shin 氏に訊く、ドローロ(drolo)の可能性。(1)

前回の続きです。 サックス奏者にして作曲家、アンビエント・ミュージシャンのARAKI Shin氏へ、管楽器のエフェクターに関するインタビューが実現。管楽器奏者がエフェクターを使うことの意味、drolo / Effects というエフェクターの特性について、有益な話を…

ARAKI Shin presents 「drolo」。

前回の続きで、今回も管楽器のエフェクターについて。 結論を先に述べると、今回は、 日本人初の北欧エフェクターメーカーである Droloの公式アーティスト、ARAKI Shin の紹介です。 前回は金管楽器のエフェクターについて書きました。 今回はサックスのエフ…

(追記あり)プランジャーミュートは「古くて新しいエフェクター」なんです。

なんだかんだで、3月は忙しい時期です。 エリントンとザヴィヌルについてのまとめも終わり、年度代わりのもろもろの更新と合わせて整理をしていたら、この音源を見つけました。 突然ですがみなさん、この音源、聞いたことありますか? このトランペット、ち…

エリントンとザヴィヌル、最後。(DE-JZ その14)

長かったグラサーのこの本の概観、 ようやく終わりを迎えることができました。 引用ばかりでしたが、続くことなんと14回。長かったなあ。 ザヴィヌル―ウェザー・リポートを創った男 作者:ブライアン グラサー 発売日: 2003/10/01 メディア: 単行本 この本は…

バンド・リーダーとは。(DE-JZ その13)

今回の内容は、バンド・リーダー必見。 特に、運営に悩めるリーダーに読んでほしい内容です。 といっても、ザヴィヌルは典型的な「トップダウン型」。フロイト派が喜んで分析対象とするようなファルス支持者です。 いろいろ批判もあると思いますが、成果とい…

ザヴィヌル、シンセサイザー讃賞。(DE-JZ その12)

ザヴィヌルとエリントン、佳境に入ってまいりました。 今回は「シンセサイザー讃歌」とでもいうべき内容です。 そういえば、管理人が敬愛するエリントン研究者、加藤総夫氏が、「エリントンが現在生きていたなら、「コンピュータ・ミュージックの打ち込み魔…

ウェザー・リポート始動。(DE-JZ その11)

エリントンとザヴィヌルの関係、続きです。 アコースティック時代からエレクトリック、ウェザー・リポート時代へ。 おもしろいことに、WR時代の方がエリントンとの「近さ」を感じることができるんです。

あなたが聴いている『パリコン』の「Perdido」、本当に『パリコン』の「Perdido」ですか?

ご無沙汰してます。 ザヴィヌルとエリントンの関係について始めたはいいものの、予想通りというか、その迷宮の深さに身動きが取れなくなってしまった管理人の satoryuh です。 いや、本当は公私の生活がバタバタしておりまして、なかなかエリントンの世界に…

ザヴィヌルとベン・ウェブスター、その共同生活。(DE-JZ その10)

再びエリントンとザヴィヌルについて。 今回はエリントンと、というよりもエリントニアンとのエピソードです。 あ、出典はやっぱりグラサーのこの本です。 この本、本当に誰かに話したくなるエピソードばかりです。 出版関係者のみなさま、「ジャズ初心者の…

「来日したブルース/R&Bアーチスト」『季刊ジャズ批評44号』(1983年)

前回の続き。 『季刊ジャズ批評44号』(1983年)に、「来日したブルース/R&Bアーチスト」の写真が掲載されていましたので、挙げておきます。 しかし、ほとんど知らないミュージシャンばかり。ブルースはまだまだ不勉強です。 James Carr & Otis Rush Lee Al…

阿部克自インタビュー。『季刊ジャズ批評44号(昭和58年 1983 No.1)』

ご無沙汰しております。 部屋の整理にあたり、また面白い本を発掘しましたので、その内容を引いておきましょう。エリントン、エリントニアンに関するところだけです。 季刊ジャズ批評44号(昭和58年 1983 No.1) 特集 黒人雑学事典 【対談】いま ハーレムは …

まるでストレイホーン。 エリントンとザヴィヌルをつなぐ「Come Sunday」。(DE-JZ その9)

今日の記事はエリントンとザヴィヌルの関係の核心です。 少なくとも管理人はそう考えていて、この出来事があったからこそ、ザヴィヌルは終生エリントンのことを考え続けていたのではないでしょうか。 例によってグラサーのこの本からの引用です。 ザヴィヌル…

「2種類の音楽」(エリントン)の引用について、少しだけ補足を。

先日、あまりにも有名なエリントンのあの言葉についての記事を書きました。 この記事についていただいたコメントの中に「もっと詳しく!」という要望があったので、今日はそれに答えようと思います。確かに、それももっともな意見だなあ、と。 わたしはやっ…